NISSAY OPERA 2010【オルフェオとエウリディーチェ】公演レポート

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NISSAY OPERA 2010【オルフェオとエウリディーチェ】より
写真:長澤直子

ダンスで蘇る神話の世界

NISSAY OPERA 2010
【オルフェオとエウリディーチェ】

2010年11月10~14日、日生劇場でグルックのオペラ【オルフェオとエウリディーチェ】の公演があった。青少年に向けた「オペラ教室」が3公演・一般公演が2公演の計5回公演を、2組のキャストが日替わりで演じた。

11月13日(一般公演) 11日(オペラ教室)
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舞台美術が実に美しい。舞台上には大掛かりな装置などはなく、椅子とテーブルが置かれただけ。壁面に映像を投影したり、照明で色を変えたりして、様々な場面を描き出す。床面は反射するようになっており、写りこみが鏡のような効果を生むが、これも幻想的である。ビニールでできた幕を煽って動かしたりするのも、中々のアイデア。この時の雑音も意外に音楽を壊さず、逆に効果音のようになっているのが面白い。
このオペラは、死後の世界が舞台となっている。最後には夫の妻への愛が愛の神(アモーレ)に届き、妻が息を吹き返すという結末だが、現代人(特に若者達)にとっては、いささか古風なテーマかもしれない。踊りの要素をかなりの割合で盛り込むことで、神話の世界に違和感なく導入することができたのではないか。アモーレにも一工夫あり、ブランコに乗って現れ、アニメーションの登場人物のようなコスチューム。ダンサーにリフトされて踊るシーンなどは、愛の神というよりはアイドルのようで微笑ましい。





11月14日(一般公演) 10日・12日(オペラ教室)
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婚礼の祝宴のようなシーンで始まり、またその同じ場面で終わるのは、あたかも、不幸な運命は全て夢だった、というようなようにも思える。
全体、極めて興味深く見た。

OeE_A_112.jpgアモーレ:佐藤優子/オルフェオ:手嶋眞佐子/エウリディーチェ:佐藤路子

【公演データ】

NISSAY OPERA 2010
オルフェオとエウリディーチェ

ウィーン版(全3幕 原語イタリア語上演・日本語字幕付き)

作曲:C.W.グルック
台本:ラニエリ・デ・カルツァビージ

指揮:広上淳一   
演出:高島勲

キャスト
11月13日(土)一般公演 11日(木)オペラ教室/11月14日(日)一般公演 10日(水)・12日(金)オペラ教室

オルフェオ:手嶋眞佐子/宮本益光
エウリディーチェ:佐藤路子/津山恵
アモーレ:佐藤優子/西山友里恵

管弦楽:読売日本交響楽団
合唱:C.ヴィレッジシンガーズ
ダンサー:三枝宏次 池島優 鈴木陽平 渋谷亘弘 千田真司 やすし
助演:大澤祐介

美術:ヘニング・フォン・ギールケ   
振付:広崎うらん
照明コーディネーター:稲葉直人
演出助手・字幕:菊池裕美子
舞台監督:幸泉浩司
合唱指揮:田中信昭
チーフ音楽スタッフ:服部容子
音楽スタッフ:佐藤宏充 平塚洋子 小森康弘 湯浅加奈子 田中祐子 矢野里奈

主催・企画・制作:日生劇場【公益財団法人ニッセイ文化振興財団】
後援:一般財団法人東京私立中学高等学校協会
助成:芸術文化振興基金 財団法人ロームミュージックファンデーション 財団法人花王芸術科学財団
協賛:日本生命保険相互会社

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